さつき会奨学金委員会News 2015年11月
「奨学生、芽を出し、しっかりと伸びています」
冬の気配も次第に濃くなって、いよいよ年末が近くなりました。
皆さま、お元気でお過ごしのことと存じます。
10月、11月と二回にわたり、さつき会奨学生の 第一期生3人(現在 三
年生)、第二期生3人(二年生)、第三期生2人(一年生)の合計 8名の奨学
生のみなさんに、現在の関心やこれからの方向などを発表してもらった後、委
員と自由に意見・情報交換をするという機会を持ちました。
応募要項には「年一回面談をおこなう」とあり、今年からは、学生にプレゼン
テーションをしてもらうという形式に変更したものです。
8名の学生全員が、非常に充実した発表をしてくれました。 これまで奨学金
をサポートして下さった皆様のご厚意の結果が、「しっかりと芽を出し、実をつ
けつつあります」とご報告できることをうれしく思います。以下、簡単なまと
めのメモのため、その場での感激をお伝えできないのが残念ですが、全員が奨
学生としての期待に十二分に応えてくれていました。
第一期生 (現在 3年生)
—Nさん(工学部計数工学科) :計数工学とは何かを探索中。 原発
事故の衝撃からこの分野に興味を持った。オペレーションリサーチに関心あ
り。 行動力、リーダーシップ、英語力を養いたい。 去年 英国に短期留
学、将来、長期留学も目指している。
女性の活力を社会の活力にというNPO活動にも参加。
将来、例えばさつき会奨学生代表を務めるなど、さつき会に関わりたい。
—Mさん(理学部生物科学科):現在は動物学の講義・実験に参加中。4
年生では人類学を学ぶ予定。 就活中。 大学院への進学は経済的には難し
いかもしれないが、奨学金についての情報を得て進学も考えたい。
—Kさん(文学部言語文化学):小説の魅力を学問として勉強中。 例え
ば、3・11、パリの同時多発テロなど、大きな出来事があった時、文学は
他の手段ではできない心情や思いを表現できる。 知らない世界、理解でき
ない他者などを表現、受容できる力がある分野。
第二期生 (現在 2年生)
—Sさん(文一から経済学部へ進学内定):法学部の授業は自分にはあわ
なかったことに気が付き、経済学部に進学を決めて、現在は経済学に興味を
持って勉強に励んでいる。 部活でアメフト部のトレーナーをして、トレー
ニングプランを作成したり忙しい。
オフシーズンには勉強に集中。 さつき会の活動に関心あり。
—Sさん(薬学部進学内定):修士へ進学希望。有機化学と生物学を中心
に学びたい。三鷹寮で色々な人と出会えた。 部活でディベート、日本舞踊
に参加。 週に一冊は 専門外の本を読むことを課している。
—Nさん(教養学部国際関係論に進学内定):「医学と平和」体験活動プ
ログラム、NPO活動で、夏休みにカンボジア、ラオス、ミャンマーなど東南アジ
アの7か国で活動に参加し アジアの学生と貴重な交流体験ができた。 冬休み
にはNYへ語学留学予定。
第三期生(現在 一年)
—Aさん(文㈽):高校からの演劇活動を駒場でも継続。 11月上旬に
東大の劇団綺畸で公演。 アートマネージメントを学びたい。 広い世界に目
を向けて、演劇と社会のつながりへの関心を持続していきたい。
—Kさん(文㈵):高校時代からファッション ビジネスに興味あり。
関連して地理、心理学にも興味。 ダブルスクールで服飾の専門学校でも学
ぶ予定。
以上のように、それぞれの段階での成長ぶりが見えました。 奨学金の運営に
ついて 学生の立場から今後提案してもらえる可能性もあり、奨学金委員会と
しても歓迎です。
11月中旬までの さつき奨学金発足以来のご寄付総額は 1億2054万円
余。2015年度は 5832万円余となっております。
成長する後輩たちへの応援のお気持ち、本当にありがたく、これからもどうぞ
よろしくお願い申し上げます。