5/22(水)着物でお出かけ 開催報告
東京芸術劇場(池袋)コンサートホールの名曲リサイタル・サロンに着物で出かけるという粋なイベントが開催されました。
五月の爽やかな時期とはいえ、着物を着るには少々暑すぎるのではと前日まで心配していましたが、思いのほか風が涼しく心地よいイベント日和となりました。今回は平日午前中ということもあり7名という小規模の会でしたが、着物を中心とした話がはずむ楽しい交流の場となりました。
私はコットンのワンピースで出掛けるくらいの気軽さでカジュアルな縞の着物に半幅帯を締めて参加してしまいましたが、他の皆さんはバイオリンのクラシックコンサートに相応しいエレガントな装いで現れ「なんて素敵なお召し物…」と何度もつぶやいてしまいました。コンサートにちなんだ音符が描かれた帯、新緑を思わせる色柄のアンティーク着物、80年前に仕立てられた艶やかな帯など目にも楽しく、他の参加者の着こなしを拝見できるのもこういった企画の良いところだと感じました。今回、着物を初めてご自身で着つけて外出された方もいれば、着物にはまって一年ながら既に60回以上着物で出掛けたという猛者もおり、密度は異なっても各々楽しんでいる様子が感じられました。
もちろん、肝心のバイオリンコンサートも大いに堪能しました。今回は幹事さんのお知り合いのご厚意により、中央かつ前から6列目付近という最高の席をご用意いただきました。着席するとまずステージ奥の荘厳なパイプオルガンが目を惹く美しいホールです。バイオリンの演奏は南紫音さん、ピアノは清水和音さん。ヨーロッパの民族性を特徴とした美しい小品を中心に、合間にはナビゲーター(八塩圭子さん)と演奏家の方々との軽妙なトークも楽しめる構成となっていました。「才能ある演奏家は楽器を抱えてこの世に生まれてきたのではないかとさえ思う」という清水さんの言葉が印象的でした。そんな天才の奏でる音をこうして聴く機会を頂けてラッキーだわ…と思いながら音色に酔いしれました。
終演後は皆で劇場内のレストランに移動しランチを頂きました。着物にはまったきっかけに始まり仕事、家庭、昨今の世の中の動きまでネタは多岐に渡り、おしゃべりに花が咲きました。年齢や立場、生活環境が異なっていても、皆着物に興味があること、また同窓であることによる安心感から一層和やかに会話を楽しめたような気がします。
さて着物でお出掛けする機会に飢えている皆さん、朗報です。幹事さんは更なる「着物でお出かけ」の楽しい企画案をいくつも温めていらっしゃるようですよ!
(参加者のKさんよりご寄稿いただきました)